あとがき

とりあえず、一段落したので、あとがきっぽい文章を書こうかなと思います。


 『半月の続きがどうしても読みたい!』これが、今回の偽9巻制作の原動力でした。
短編集をあと2冊出してお終いとハッキリ宣言もされていましたし、この「続き読みたい!」
という気持ちはどうすればいいのか? 一生懸命『続きを書いて欲しい』とメールしました。
真剣に題名変えてでも続きを書いて欲しかったです。
でも続きは書かれないし、今後読めることはないでしょう。


 確かに4巻で重要なテーマは描き終わっており、5巻6巻(7&8短編)では、その後
の二人の日常が見事に描かれていました。それを読むのは本当に「幸福」でした。
『以降の二人の行く末は、読者にお任せします』という締めですが、今後襲いかかる難題を
二人はどう解決していくんでしょうか? 結婚は当然しますよね? でも6巻、7巻に描かれ
ている日常はそう言ったテーマは意図的にか外されており、「裕一の成長物語」として覚悟は
描かれている物の、実際どうやって生きて行くのかは伝えられていません。


「生きる輝き」僕が偽9巻に込めたテーマです。人生のターニングポイントとしても重要な一年
を通して、二人の輝きを精一杯書いたつもりです。もちろん半月ファンの多くの方からみれば、
完全に蛇足かもしれませんし、技量も稚拙で読めたもんじゃなかったかもしれません。
でも、素人ながら全力で納得いく所まで書きました。


 もちろん、書き終わって幸福でしたし、今は『二人とも頑張って』と心から言える気持ちです。
6巻まででは、僕は『二人とも頑張って』ではなかったです。ヤキモキしながら不安も一緒に
抱えている状態でした。


 色んな個人的思惑があって、結果『1冊書く!』と決心し、途中『意味無いんじゃないか?』と
不安に成りつつも、なんとか概ね完成までたどり着けました。これも読んでいただけた皆さんの
おかげです。本当にありがとうございます。


 二人の輝きを書こうとした『oneyear』、それが僕の偽9巻です。3か月で決着をつける覚悟でしたが
4か月も掛かってしまいました。その間、犠牲にした物は金銭面、時間等計り知れません。
「記憶のカケラ」と「青い幸福」をエンドレスで聞き続けました。多分5000回ぐらいはかるく聞いて
いるでしょう。たまに気休めで別の曲を聴きましたが、今でもエンドレスで聞く日の方が多いですね。
頭のイメージの世界を壊したくないから、アニメも見ていないしTVもみていません。小説も半月だけ
読んでいました。修行僧みたいな生活ですね(w でも全力でやるには、これでも足りないくらい
でしょう。 『誰にも負けない9巻を書く!』 勝負じゃないですが、やりきりました。


各パートの苦労話でも一つ。


<プロローグ>
 これは本当に苦しみました。まず、勝手が分からないので書くペースが無茶苦茶遅く、闇の中を目
を閉じて歩くような状態で書きました。この壁は今考えても最大の苦痛でしたね。ここでは二人の
ベースとなる学校生活を表現したつもりです。
今読むと治したいところだらけです。かなり恥ずかしい所が多いです。


<第一話>
 これは勢いで書いた話ですね(苦笑 このころはプロットを非常に軽視しており、かなりアドリブ
展開で書いています。最後の裕一の野望は元々考えていたんですが、途中の美沙子さん登場は完全に
アドリブです。寝る前に明日の展開どうしようか? と考えて毎日書いていました(w
最後には裕一の覚悟をしっかり書いたつもりです。
 今思うと、勢いで書くなりのドライブ感があって、まぁいいかなと思っています。治すところは
もちろん多そうですが……。


<第二話>
 ここから本格的にプロット構築をし始めました。どのシーンは何ページとか、ここで伏線張って、
ここでミスリードとか、素人ながらこうやって文章って書くんじゃないかな? と思いました。
正解はわかりませんがね(w
 ただ、プロット構築しすぎると、ドライブ感的な書く楽しさは希薄で、書きたくない『つなぎの
シーン』は書くのが辛く、書きたいところはスイスイ書けるという感じでしたね。花火パートとか
は、内容はアドリブで書いたのでかなり楽しく、ドライブ感もありました。
 結局シーン数が多く、全部ページ超過した結果、予定のページ数は大きく越えてしまいました(w
海のシーンを書きすぎたのが原因ですね(w 120ページとかやりすぎですね。
 そして、テーマとして「将来どうするか?」を描きはじめたパートです。


<第三話>
 勉強話ばっかりで面白くないかもな? というのが第三話の印象です。『命掛かってたらなんでも
できる』と言うわけで、最初は通学の楽な皇學館大学にしようと思っていましたが辞めました。
で、裕一には一生懸命勉強、頑張ってもらいました。魅せるシーンが少なかったので、ボランティア&
クリスマスまで、かなりきつかったですね。途中、夏目も出しましたが、あれは少し六巻辺りの助言と
被るところがあってくどいけどまぁ良いかなと。夏目シーンは、ボロボロ泣きながら書いています(涙
 気に入ったタイトル名だったんですが、エピローグのタイトルにした方が良かったかなと、若干
悩みました。
 かなり里香の翌年の行動の伏線を入れていたので、ちょっと書きすぎたかも。あと、正月とか書けな
かったのは、ちょっと悔しいですね。里香に色んな格好させて、伊藤氏に絵を書いてもらうのが、裏の
コンセプトでもありましたから、かなり着物は着せたかったです。


<エピローグ>
 タイトルからして、かなり答えを書きすぎている感じなんですが、締めです。
締めるので、魅せるシーンが少なくて、これまた書くのが難しかったです。まず、ただ書いても、面白
くないので、面白く書くにはどうすればいいかで結構困りました。結局、裕一の考えすぎる性格をフル
に使って、里香のたくらみを誤魔化す為に、別の結論への誘導をやっているつもりです。
途中、「べつにいいか?」と思っていただけたなら成功なんですが、どうなんでしょうか。

最後、おきまりのパターンで締めようと思ったのですが、


「裕一、早く行こうよ。時間無くなっちゃうよ」


って言葉が二人の全てだなって事で、意図的に会話で終えています。
 おきまりで締めたのも書いたんですが、駄目でした。なんか、わざとらしくて。
毎度、何通りもの展開を考えて、僕の中ではベストを選択してきたつもりです。
これもその内の一つですね。「一個思いついてそれを書く」何て事はもちろんしていませんよ。



 という感じです。


 あとは、文章修正して、入稿できる状態のデータに仕上げる作業なんですが、10月2日のスニーカー
大賞に応募するには、そろそろ動かないと危なくなっています。やっぱり先にオリジナルを書いた方が
いい気がしています。修正はその後にした方が、本末転倒にはならないかなと。
 スニーカーに応募する文章もここに載せたいと思っていたんですが、どうもルール上無理っぽいですね。
電撃大賞は応募作品を掲載しても良いみたいですが。なんとか、面白いのを書くように頑張りたいと思います。
ここの更新はしばらく続けますので、ぜひ顔を出していただければと思います。


ではWEB用の、あとがきはこんな感じで。