9巻について

 嬉しいコメントを頂きましたので、日記にて返信いたします。基本的にどなたのコメントでも大変嬉しいのですが、初めてのリアル高校生からのコメントと言うこともあり、今回は私にとって特別なんです。
ついでに僕の9巻に対する想いとかも書いてしまいます。


>半月との関わりは発売当初からで私の中では大切な人生の糧です。


 その気持ち凄くわかります。私も半分の月を読んで衝撃を受けました。すぐに橋本先生に感想をメールしました。いまでも、その時の気持ちを書き殴ったメールの内容をたまに読み返しています。
 半分の月のテーマに心打たれましたし、ただ純粋に「小説」というジャンルの「表現力」というか、「底力」に圧倒されたんです。私も、一人の制作者として、それなりの経験を積んできましたが、正直「小説」という表現手法が、ここまで人の心を打つとは思っていませんでした。それまでは、どちらかというと映画の感動の方に目が行っていました。私の土俵では「感覚的な感動」を優先する傾向にありましたし。


 私が中学の頃に、この本に出会っていたら、多分目指す方向が違っていたかも知れません。
 そして純粋に「続きが読みたい!」と、強く思うようになりました。もちろん、その旨を作者の橋本先生に向けて送りましたよ。「これからの二人を書いてください!」と。
 でも、やっぱり書いてくれないと思うんです。作品としてのテーマは5巻で描ききっていますし、書くのであればテーマを変えて、二人の生活を描くしかないと思うんですが、その希望も極めて薄いとしか言わざるを得ない状態です。もちろんお忙しいようで、お返事も頂けませんし。
 なにしろ、易々と得ることの出来ない幸福感を与えてくれる6巻・7巻ですら蛇足と心無しに書いてしまう読者もいらっしゃるわけで……。


 丁度この頃、私の制作者としての壁というか課題として「シナリオ」に真正面から取り組む必要性を感じておりました。もう「シナリオ」から目を背けて物を作っても、これ以上の進歩は無いなと考え始めていたんです。
 だったら、もう続きも書いてもらえそうにもないし、半分の月を読んで得た、僕のこの「心の震え」というか、感動を「9巻を制作する」という行為に全力でぶつけてやろうという考えに至りました。きっかけは、ある一つの素晴らしいSSでした。「小説」とは何なのか、少しでも自分で感じようと思ったんです。
 普通なら頭の悪い思いつきでしかないと思うんですが、「絶対やってやる!」と決心しました。本職以外の私事でここまで、強く思えたのは久しぶりでした。中学校か高校時代以来です。


 ですので、蛇足と思われる方もいらっしゃると思いますが、「誰にも負けない9巻(本人のぞく)」を書く覚悟で、毎日取り組んでいます。それが今日というわけです。それも、ちゃんと自分の描きたいテーマで書ききってやろうと覚悟を決めました。もちろん誰も、勝手に9巻なんて書かないと思うんですが、仮に誰かが同じように創りたいと思って、書いたとしても内容でも完成度でも絶対に負けないつもりです。
 そんな中、半分の月の発売当初からの純粋な高校生のファンの方から、応援を頂けたと言うことは、本当に記念すべき事でした。僕の向かおうとしている方向をノックできている証拠とでも言いましょうか……。もちろん大人となった方々からのコメントも凄い嬉しいんですが、中高生時代の多感な時期に読んで感じる事と、大人になって感じる事というのは少なからず違うと思うんです。そして僕は、9巻でも中高生に向けたメッセージを書きたいと思っています。「大人」といっても、具体的な年齢の事ではなくて、「死・生」「恋愛・性」に対して純粋に受け取れる年齢とでも言いましょうか。
 そんな方でも、ちゃんと読んで頂けて、応援をしていただけるのは本当にありがたいことです。蛇足だからすぐに止めろと言われかねない世界ですから。


>最初見たときは「なんだこれ」と少し疑惑を抱きつつ


 これはもう、その通りですね。怪しい以外の何者でもありませんから(笑 スタートの時点で、半分の月が本当に好きな人が集まる場所で、SSを書ける場所が2chのエロパロ板しかありませんでしたから。


>里香についてですが裕一にキツクあたりまくった方が里香っぽいと私は思います、みゆきもしかり両者の裕一への対応を鬼のようにするといいような感じがします。


 もちろん、今後はこの辺りも強く意識して、取り組みたいと思います。
コメントありがとうございます。今後とも、是非感じるままにコメントを頂ければとおもいます。


 ちょっと長く日記を書きすぎてしまいました。本当は、もっと書きたいんですが、今日はこの辺で……。
さて、今から頑張って今日の分の本文を書きます!!